浮遊感と生々しさ!Men I Trustという3人組

アーティスト紹介

海外では流行っていながらも、日本ではまだブレイクしていないアーティストは多くいるが、そんな中でもブレイク直前なスリーピースを紹介したい。

 

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それは、カナダ発の3人組"Men I Trust"である。
ダンスポップ、ローファイダンスユニット、なんて表現されることが多いようだが、一貫してピリッとした静の空気を出しつつも、その発せられる無機質(でも何故か感傷的)な音に身体が揺らされる。
不思議なバンドだ。

元々は、現リーダー的存在のDragos Chiriacと、高校の同級生であったJessy Caronによって2012年に結成され、それから様々なボーカルとの取り組みにて作品を発表するユニットであったようだが、2015年にMen I Trustの顔とも言える女性ボーカリストEmmaと出会い今の形となった。

彼らの音楽は聴いてもらえれば一発で世界観が分かるようなシンプルさである。
脱力感に満ちているのに、体を揺らされるようなグルーヴを出してくるし、
脱力感に満ちているのに、スッキリと凛とした緊張感があるのだ。
キーワードは脱力感であるが、それによる反作用が新しい。

また、いわゆるヴェイパーウェイヴ感もあるのだが、その辺の影響は実際どうなのだろう。

打ち込みと生の共存

少々ミュージシャン側の視点というか作り手側の立場からMen I Trustを観てみよう。
昨今、DTMの発展から特にインディーミュージシャンでは打ち込み音楽が激増したというが、
そんな中で少しでも生っぽさを図るべく、完全打ち込みではなく、一本二本生を挟むという形態のミュージシャンも多い。
形としては、このMen I Trustも打ち込みに生楽器を混ぜるスタンスだが、その全てが馴染み、もはや打ち込みや生演奏などという安っぽい区分けには該当しないような印象がある。
自分たちの世界観とツールをどうマッチさせるか、そこの見極めが非常に上手い。

あと、何よりベースがカッコいいわけだが、これは本当に凄いことで、、、、
こういった空間系というか浮遊感ある音楽に、これほどまでに印象的な強いベースリフを弾くというのは、かなり勇気のいる行為で、センスがとんでもなく問われることとなる。
相当上手くやらないと、歌を邪魔するのはもちろん、バンドとしての世界観を壊す可能性すら大いにあるわけで、個人的な話をすれば私は過去に何度もこれで曲をダメにして叱られた経験がある。。

しかし、彼らの場合は、ベースが印象的であるものの完全に曲の骨となっていて、
悪目立ち感はゼロ。ベーシスト目線としても非常に勉強になる。

Men I Trust - Tailwhip
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Men I Trust、日本でもブレイク必至か

楽曲は制作の全行程を自身で担うのはもちろん、MVも本人たちで手がけているというDIYっぷりなど、他にも魅力はいくらでもあるが、しかしそんな彼らは最近日本でも実はデビュー済みだという。

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rallyeレーベルはLucky TapesやDATSなど、話題性ある実力派新人を抱えている金沢のレーベルだが、さすがの先見の明。

米国での評価はもちろん、日本国内でもあのコーネリアスがお気に入りとしてMen I Trustの名前を挙げるなど、今年は本格的に日本でもブレイクするかもしれない。
というか、時間の問題ですな。

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